リーダーとは上に立つ人ではなく、前に立つ人。
今回ご紹介するのは、スイス・IMDで教授を務める一條和生さん。
世界のビジネススクールの中でもトップクラスのIMD、そして日本では一橋大学で長く教鞭をとってこられたリーダーシップ研究の第一人者です。
このほど、教え子の細田高広さんと共に『16歳からのリーダーシップ』(日本経済新聞出版)を出版されました。

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自分らしいリーダーシップとは
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「リーダーとは特別な人のもの」と思われがちですが、一條さんは違うと言います。
大切なのは 自分らしさ を発揮すること。
誰かの真似ではなく、自分の価値観や生き方を軸にしたリーダーシップが、人を動かす力になるのだそうです。
誰にでもリーダーシップはある
日本では「部長じゃないから」「肩書きがないから」と思いがち。
けれども実際は、場面ごとに誰もがリーダーになれるのです。
災害時にボランティアとして前に立つ人もいれば、地域の小さな活動を導く人もいる。
「この事柄は私がやってみよう」と一歩前に出ることが、チームを、そして社会を動かしていくのです。
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自分の声を聴くことから
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自分の好きなことや喜びを感じること――。
そうした “自分の声” に耳を傾けるのが、リーダーシップの出発点です。
SNSや周囲の声に振り回されるのではなく、自分自身の思いを大切にすること。
そのうえで、他者への「共感」や「利他」の気持ちを持つことで、人とのつながりが深まります。
リーダーとは、上に立つ人ではなく、前に立って仲間を導く人。
ここにリーダーシップの本質があります。
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失敗を恐れない心
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「私がやります」と手を挙げるのは勇気がいるもの。
失敗を恐れて立ち止まってしまうこともあります。
けれども、失敗は「負け」ではなく「学び」。
名打者だって打率は3割、10回のうち7回は失敗します。
そこから学んで挑戦し続けることにこそ、リーダーとしての成長があるのです。
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レジリエンス──前より良くなる力
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最近よく耳にする「レジリエンス」。
単なる復元力ではなく、落ち込んだ状況から 前よりも良くなっていく力 のこと。
ネルソン・マンデラ元大統領の言葉、
「私は決して負けない。勝つか、学ぶかだ」
はその象徴です。
諦めずに学び続ける姿勢が、未来を切り開いていくのですね。
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まとめ
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リーダーシップは特別な人だけのものではありません。
自分らしさを大切にし、一歩前に出てみる。
その姿勢こそが、これからのチームを動かし、社会をより良くしていく力になるのだと思います。
『16歳からのリーダーシップ』
(日本経済新聞出版)
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